バイファム
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銀河漂流バイファム


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銀河漂流バイファム13

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Collaboration


 
「銀河漂流バイファム13」オリジナル・サウンドトラックVol.2 1999/01/25
(WPC7-10009)
■解説■放映途中に発売になったサントラVOL.1と異なり、放映終了後にようやく発売となったこのアルバムは、主に本篇第2クールで使用された曲が中心の構成。「13」終盤を彩った挿入歌「Blue…」「約束」のほか、主題歌の「オメガの扉」「Don't Cry」についてもフルバージョンで収録されるなど、ソングコレクション的な性格の強いアルバムである。しかしこのアルバムの最大の聴きどころは何と言っても終盤の「平和なひととき 星に願いを」〜「約束」〜「Welcome Back To JANUS 飛び立て13人!!」と続く構成。オリジナルシリーズのサントラ総集編をモチーフにしたこれら3曲の構成は聞きごたえたっぷりで、「13」というシリーズに抵抗のあるファンも納得の内容となっている。付属のブックレットは非常にそっけない内容だが、サントラVOL.1から続く形で第15話〜最終回までのあらすじが掲載されているため資料的価値が高い。是非手に入れておきたい一枚である。
01. オープニング・テーマ オメガの扉−HELLO,VIFAM−(フルバージョン)

02. ボギー制御不能 宇宙機雷の恐怖!
第16話「ジェイナス大洪水!?お、溺れちゃうよー!」で、艦内を整備中のバーツがパイプに付いた水滴を見つけていぶかるシーンに使用されたのが初出。曲タイトルと同名の第18話では使用されなかった。

03. バイファム出撃
「13」を代表するBGMのひとつ。1曲目は主に第1クールでRV出撃シーンに用いられたほか、第4話「双子の赤ちゃん!神様からの贈り物?」のラストシーンで救助した赤ちゃんを子供達が囲むシーンでの使用が印象的。2曲目は第1話のラストシーンで使用されたほか、第15話「危機一髪の大バトル!男性7人vs.女性7人!?」での障害物競争、および第16話「ジェイナス大洪水!?お、溺れちゃうよー!」でのジミー飛び込み+プールで泳ぐ13人のBGMでもある。余談ながらこの曲は、毎日放送での本放送時にはプラモデルプレゼントのBGMとしても使用された。またこの曲には楽器編成が若干異なる(?)バージョンも存在しており、こちらは第19話「両親に会えるの!?飛んで火に入る13人」ラストシーンで用いられている。

04. サスペンス
前半は「13」全篇にわたって多用された曲。第8話「ジェイナス危うし!敵は、内と外にいた?」のラストシーン、戦闘によってめちゃめちゃになった食事会の様子がホルテの視点から描写されるシーンや第21話「再会への秒読み!収容所へいそげ!」でもうひとつのタウト星に行かなければ両親に会えないことを知って絶望するシーンなど、13人が何らかの困難に突き当たって決断を迫られる場面での使用が多い(そういう意味では曲タイトルは「サスペンス」というよりも「緊張」「絶望」というニュアンスのほうがしっくりくるかも)。第20話「決死のランディング!救出の第一歩!?」のラストシーンでチェンバー夫妻がトラックを奪って子供達から離れるシーンなどでも使用されており、ラストシーンに用いられるケースが非常に多い曲だと言える。後半の曲は第15話「危機一髪の大バトル!男性7人vs.女性7人!?」のキャベツ切りシーン冒頭やバイファム出撃シーンなど、広い範囲にわたって使用された。

05. 危機一髪の大バトル! 男性7人VS女性7人!?
タイトルの通り、第15話「危機一髪の大バトル! 男性7人VS女性7人!?」にて使用。バーツの言った何気ない一言から男性陣と女性陣が口喧嘩を始めるシーンの曲。事態がおかしな方向に進展していく様子が、独特の楽器編成でコミカルに描写されている。二度目の使用は第24話、ケンツとポールが奪取した輸送機の試運転をするシーン。こちらについてはノーコメント。

06. 挿入歌 Blue…
唄はクレア役の冨永みーなさん。サントラVOL.1に収録されたBGM「MOTHER」と同じメロディであるが、歌詞の中にBGMタイトルの関連語「ママ」が頻出する点から見ても、当初よりこの挿入歌こそが「MOTHER」の母体であったことが推測される。本篇では最終回である第26話「飛び立て13人!」において、ポールが別れ際にケンツにジャムを手渡すシーンの曲として使用された。曲の後半に挿入される冨永みーなさんの台詞が印象的で、楽曲の出来を考えると本篇での使用が僅か1回限りだったというのは本当に残念。最終回のラストシーンでこの曲をバックに流して「till I see you…」という言葉をオリジナルシリーズ最終回のように字幕で出す演出をしていれば非常にインパクトのあるシーンになっていたように思うのだが、いかがだろうか。なお、2005年に発売された白鳥英美子さんのアルバム「Collaboration」にカバー曲が収録されている。

07. でた? でた! でた!! 真夜中のゆうれい騒動
曲と同タイトルの第17話「でた?でた!でた!! 真夜中のゆうれい騒動」でメインに用いられた曲。1曲目はAパートの前半、ケンツとフレッドが無人の居住区に赴くシーンの曲で、他には第21話「再会への秒読み!収容所へいそげ!」では雪山を見たリグレーが置き去りにしてきた子供達を心配するシーンでも用いられている。2曲目はBパートの冒頭、ロディとバーツがフレッドを連れてジェイナスの天井裏に入り込むシーンのBGMで、いかにも「迷宮探索」といった雰囲気の曲である。Aパートのフレッドとペンチの会話シーンでもこの曲が使用されている。

08. 両親に会えるの!?飛んで火に入る13人
タイトル通り、前半は第19話「両親に会えるの!?飛んで火に入る13人」でのポール=チェンバー初登場の際のBGM。比較的オーソドックスな楽器編成の割に曲自体にコミカルな印象があるのは、ひとえにこのシーンのインパクトが強いからであろう。後半は説明不要のポールのテーマ曲。第20話「決死のランディング!救出の第一歩!?」Aパートでのしつこいまでの使用は視聴者に強烈なインパクトを与えた。

09. さらばバイファム!そしてネオファム!
本篇未使用のBGM。「悲しみ」を表した曲で、どちらかというとオリジナルシリーズのBGMに近いテイストを持った曲。曲タイトルが第22話「とざされた道 ジェイナスに帰還せよ!」のシナリオ段階での仮タイトルであることから、もともとこの回のために用意された曲だったのではないかと思われる。

10. 再会への秒読み! 収容所へいそげ!
第17話「でた?でた!でた!!真夜中のゆうれい騒動」で、フレッドが独力で「お化け退治」に向かう場面での曲。サブタイトルと同名の第21話では使用されていない。

11. 脱出不能!! 逃亡者を探せ!
オリジナルシリーズ音楽集Vol.1収録のBGM「鎮魂歌」のアレンジ。第19話でリグレーが13人にアランの写真を見せるシーン、第21話「再会への秒読み!収容所へいそげ!」で旧タウト星の収容所に両親がいないと知ったマルロとルチーナが泣き出してしまう場面で使用された。

12. ポールの真実
第23話「脱出不能!逃亡者を探せ!」において、ポールが自らの過去を子供達に語るシーンにおいて使用。「13」第2クールで唯一ともいえるシリアスな場面だったが、直後のシーンでオリジナルシリーズ音楽集Vol.2収録の「讃歌〜明日へ」のアレンジ曲と、挿入歌「約束」が使われたこともあって、それほど印象に残らなかったのが残念である。曲自体はピアノを中心としたメロディーラインの非常に美しい曲である。

13. 平和なひととき 星に願いを
オリジナルシリーズ総集編収録のBGM「小休止」のアレンジ。第9話「ヤギと人質?ふってわいたお食事会」の冒頭、展望室で落ち込んでいるホルテの元へジミーがホットミルクを持ってくるシーンにおいて使用された。この場面は「13」における最も美しい映像のひとつとして、このBGMとともに長くファンの記憶に残るシーンであろう。曲タイトルもシンプルながら秀逸である。

14. 挿入歌 約束
唄はカチュア役の笠原弘子さん。メロディラインが非常に美しい曲である。第23話「脱出不能!逃亡者を探せ!」でリグレーが子供達の姿に死別した息子アランの面影を見るシーンで初めて使用され、その後第25話「大ピンチ!!最後のチャンスにかけろ!」でジミーがククト山羊メリーに別れを告げるシーンのBGMとして使用された。特に第25話では、ジミーが帽子で顔を隠して涙を流すシーンに歌詞の「涙は見せないと 約束して」の部分が重なるという、秀逸な演出が見られた。笠原弘子さん自身の作詞による歌詩も味わい深く、「13」第2クールを語る上で欠かせない名曲である。なお、2005年に発売された白鳥英美子さんのアルバム「Collaboration」にカバー曲が収録されている。

15. Welcome Back To JANUS 飛び立て13人!!
イントロ部分は第22話冒頭で一度使用されているが、メインで使われたのは最終回「飛び立て13人!」でチェンバー夫妻が13人に別れを告げるシーン。この曲がこのサントラの最後を飾ることになったのは、13曲目「平和なひととき 星に願いを」からこの15曲目までがひとつの連なりになっているということが最大の理由だと思われる。間に挿入歌を一曲挟む形で構成されたこの3曲はオリジナルシリーズ総集編B-6からB-8までと全く同じ構成であり、かつてのファンにとっては非常に懐かしい選曲となっている。この曲自身は総集編B-8「いつの日か…」後半のアレンジであるとともにバイファムのメインテーマ「銀河漂流」と同じメロディということで、まさにこのサントラを締めくくるにふさわしい曲と言えるだろう。アルバムの曲構成を担当したスタッフに拍手を送りたい。

16. エンディング・テーマ Don't Cry (フルバージョン)




(最後に)
本篇で何度も使用されながらサントラに収録されなかった代表的な曲として、挿入歌「約束」と同じメロディーを持つ曲が挙げられます。この曲はタイトルを付けるとすれば「安堵」「やすらぎ」といった曲で、第2話の冒頭、スコットがローデンとの通信を終えた直後や、第25話で仕事を取り上げられたケンツとチェンバーが空を見上げるシーンなど、本篇内で頻繁に使用されています。有識者の方に伺ったところ、この曲の独特の音は「フリューゲルホルン」という楽器によって生み出されているようで、一度聴いたら忘れられない名曲です。この曲をはじめとする未収録曲が、いつか何らかの形で世に出ることを願ってやみません。



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