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銀河漂流バイファム13
第1話
再び13人!

1998年3月21日放映


旧作の総集編。第1話〜21話までに相当するストーリーのダイジェストで、約3割が新作カット(音声は新録音)。

ファン待望の第1話はとりあえず総集編ということで旧作フィルム中心でしたが、新作映像も含めてよくぞここまで旧作のフォーマットにこだわった!という素晴らしい出来でした。旧作「HELLO,VIFAM」のリメイクであるOP「オメガの扉」に乗って異常に滑らかに動くバイファムらRV、旧作と同じ形式のアイキャッチ、そして曲こそ違うもののEDの映像はやはり旧作エンディングのリメイク映像(帽子の取り合いをするバーツとマキ!木から落ちるケンツ!)と旧作ファン涙モノです。放送前に懸念されたロディ役の保志氏、マキ役の手塚さんといったお2人の声も全く違和感なく画面にマッチしており(もちろん個人の好みはあるでしょうが)、今後に大いに期待できそうです。
…さて、本編ストーリーについては旧作1〜21話の総集編ということで新作カットは全体の約3分の1程度でしたが、旧作ではロディ、フレッド、ペンチしか描かれなかったクレアド星からの避難シーンがきちんと全員分描かれていたのが注目すべき点でしょう(クレアド出身でないバーツ、カチュア、ジミーの3人それぞれについてもきちんと新作カットでの描写がありました)。中でも砂場で遊ぶマルロ&ルチーナと、彼らを避難させようとする軍人のやりとりが非常にユニークでした。ちなみにフレッドが避難用の荷物を詰めるシーン(旧作1話に相当するシーンの新作パート)ではバッグにしっかりとパンツを入れるカットがあるなど、旧作のエピソードをからめて子供達のキャラクターをより丁寧に描写していこうという制作側の意図が見て取れます。またバーツがディルファムに搭乗してジャーゴに立ち向かうシーンでは旧作のフィルムを上手く繋げて全く異なるシチュエーションを作り出したり、旧作と新作の音楽を場面に応じて使い分けるなど、単なる総集編にとどまらない工夫が見られました。今後放映されていく過程でOP・EDの楽曲やキャラの絵柄の違い、そして声優の声などが広く指摘されるポイントかと思われますが、個人的には十分許容範囲内でした。これからあの「バイファム」の新しい物語、子供達の新たな冒険の旅がスタートする!そんな大いなる期待を抱かせてくれる第1話でした。

■この第1話の作画監督である近永健一氏は旧作にも参加していたスタジオライブのメンバーのひとり。芦田氏のまな弟子、といったところでしょうか(よくは知りませんが)。また、演出のアミノテツロー氏はいまさら説明の必要もない旧作を支えたスタッフの一人。
■新作カットのクレークが妙にむさ苦しかったですね。あそこまで生々しくなくてもいいのに(笑)。
■この第1話、回想シーンのジミーが本当によく喋りました。スコット以外のキャラをストーリーテラーにするというのは新しい試みですね。
■ OPのクレアは前情報通り、旧作より胸が大きかったです(笑)。むむう。
■ EDの映像は旧作では昼→夜と途中で景色が変わるのに対し、今回は夜→昼と変わります。芸が細かいなあ。
■ メインキャラの声優のほとんどが旧作と同一であるこの「13」ですが、エンディングのクレジットに名を連ねるクレーク役の笠岡繁蔵氏、ラレド役の藤城裕士氏、ロディの父役の小野健一氏もそれぞれ前作と同じ声優さん。よく聞くとどうやら新録音ではないようですが、この部分だけ旧音源を使ってまで旧シリーズとの統一性を持たせようというこだわりがすごい…。

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