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銀河漂流バイファム 中国語版VCDの巻


新しいバイファムワールド、カモ〜ン!!

DVD-BOX(左)との比較。し、しぶい!! …なわけない。
オリジナルの放映から15年経って、バイファム13とゆー涙が出るような超名作を世に送り出してくれたサンライズ。バイファム大好きな拙者としても、てめえこの野郎ふざけたモン作りやがってブッ殺してやるから覚悟しとけ〜くぉらァ!! アッタマ来た!! 新作なんてもう見ねえ!! もうオリジナルのバイファム以外認めねえ!! ってコーフンするほどの精神状態だったのである<俺。

が!! しかし!! やはり求めているのダ!! 確かに思い出せるけどもう二度と感じることのできないあの頃のときめきを……ていうか何でもイイから新しいバイファムを見たいんだよアニキ!! 脳をシャキーッと覚醒させるニューワールドに飛び込みたいんだよブラザー!! だって同じサンライズのアニメでも、ガンダムのファンは常に飽きない環境にいるんだもーん!! きっと何か新しい世界が見えているんだよ!! 喜びを見いだしているんだよ!! そして俺もそーゆー新しい世界を見た〜い!!

と思っていたら、著作権が存在しない国中国からトンデモない奴らがやってきた。 それは中国語吹き替え、ビデオCD版の海賊版バイファムである。単なる吹き替え版じゃねーかという先入観が即座に物理フォーマットされてしまうほど、これが実はなんともすさまじいパワーを秘めていたのだヨ!


謎のジャケット、意味不明のビジュアル、主役メカバイファムはいずこに

作品の要点を見失ったジャケット。主役メカと子供達はいずこへ…。
ここに載せることすら危ぶまれる某黒ネズミ(思わず目にモザイクかけちまったよ<俺)。下のコピー防止ホログラムの無意味さは地上最強。

まずパッケージである。この写真をご覧頂きたい。「YIN HE PIAO LIU」=「銀河漂流」とゆー意味明快単純訳はともかくとして、なぜ絵柄はネオファム?なぜギブル?この時点で怪しさ全開。チャイニーズの皆様はバイファムという作品をまるで理解しておられないご様子。てゆーか、タイトルからも絵柄からもバイファムを削除するってーのは何かマズイことでもあるのかも。(ないっつーの<俺)

しかも、パッケージの左肩には……おりょりょ!! え? なんで? どうして!? なぜなんだぁーッ!! ってまた前回と同じよーなパターンかよ>俺、って感じですけど、そうなんです、そこには何と某アメリカ黒ネズミの絵柄が…。やばい、やばすぎるぜアニキ!! こりゃダメですよ迷惑ですよ犯罪ですよタイホですよ日本では。
実はこのアイコン、どうやら「サンライズ作品全集」見たいなコトを書いてあるようなのだが、だからといってなぜこのキャラが起用されたのか意図不明もMAX、これ以上増設不可能である。我理解不能苦悩連続失禁直前也。





見事なまでに顔面をブチ抜かれたキャラ達。ちなみに、各VCDの収録エピソードとレーベルのイラストの組み合わせは支離滅裂である。

続いて衝撃的なのは、各VCDのレーベル。1枚につき2話が収録されちまってるので46話÷2で全23枚組なのだが、このレーベルの絵柄がまたアヤシイ。イラストの線の太さは違うわ、キャラ・メカの選定基準に一貫性はないわ、CD穴が平気で顔面をブチ抜いてるわ、そして似てないわ…もうムチャクチャだヨ。



マクロスのBGMに乗って、バイファム発進!!

そして何より、くわッ!! これだッ!! 問題の中身。もちろんフィルム自体はオリジナルと同じモノだが、大きく違うのは、音声。いわゆるキャラクターボイスってやつだ。このVCD、音声が根こそぎ中国語(正確には不明)に吹き替えられているのである。が、これはまだいい。問題はそのアフレコ方法にある。

キャラの声しかないパートは、そのまま中国語に吹き替え。
これは良し。

BGMしかないパートは、オリジナルのBGMのまま。
これもまた良し。

では、キャラの声がBGMにかぶったり、効果音とBGMが複雑に絡み合っているパートはどうしているのか?

実はこのVCD、キャラの声がかぶっている部分だけオリジナルとは別のBGM、それもマクロスやらナデシコといった日本の別アニメのBGMを流し、その上に吹き替えの音声や効果音を載せているのである。つまりオリジナルのBGMと、オリジナルにまったく無関係なBGMが、2つのチャンネルを交互に切り替えるがごとく演奏の途中で行ったり来たりするのである。おおおおおおッ!! ろろろろろろろろ!! ろっ!! キたぜキたぜキたんだよアニキ!! キャーッこれって凄くなくなくなくないですかいや凄いですぅ〜チャイニーズ!! などとオカシな興奮状態に陥った拙者であった。マクロスのBGMにのってククトを旅する子供達、戦闘時のビームガンの射撃音もオリジナルの音が続いたかと思えばガンダムのビームライフルの音になったり、単なる「ボン」という音になったり、もうムチャクチャ。正直言ってバイファムとゆー作品でこれだけ爆笑したのは拙者にとってこれが初めての体験である。いやマジで。ホントですヨ。

ケンツ改めケンタ。ジャケットは子供の落書きレベル…鼻はないし…。トホホテイスト全開。

ちなみにこの中国語吹き替えの声優さんであるが、意外なまでにオリジナルの声優さんの声色に似ている。シャロンなんかどー聞いても原えりこさん本人だし、ケンツは野沢雅子さんのクローンって感じだし、スコットに至っては鳥海さん同様のハイテンション。恐るべしチャイニーズ。これだけのキャストを揃えたり、シーンに合ったBGMをチョイスするだけの手間と時間と予算があるのなら、その労力を投入して潔くオリジナルの作品を作ってしまったほうがいーんではないか、と思ってしまったのであった。
もっとも、いかにキャラの声が似ていようとも、その発音は日本語とはまるで異質。バーツはどう聞いても「バツぅ〜ん」、ケンツは「ケンタ」、カチュアは「カシワー」としか聞こえない。カチュアはカシワか、そーか、確かにカチュアのおでこのツヤツヤは鶏のモモ肉っぽいしな、とオイオイこれは関西人しか分かんねーじゃねーかよつまんねーよ<俺。


中国旅行の際は是非に、是非に!

どうやらトゥランファムのつもりらしいが、どう見てもザクである(黒い三連星仕様か、はたまたガトー専用機)。他にもいろいろとネタはあるが、入手された時のお楽しみということで。

そんなわけでこのVCD、そのムリヤリ度の高さとヘンな部分のこだわりには、ん〜イイねぇまったくグレイトだねぇ一杯飲りたくなるねぇ〜ってほどの気持ちよさがある。DVDとチャイニーズVCDとではどちらが好きか? と問われたら、うーんと、えーと、あのぉ〜、あー、あうあうあうDVDとVCDどっちも好きと答える優柔不断さを発揮しそうな拙者である。
お笑いパワーで日頃のストレスを完全に解消させてくれるチャイニーズVCD「銀河漂流」、哀しみをいくら話し続けても聞き慣れぬ言葉が行き交う、でも笑えばいつか伝わるさってな感じ(わけわかんねーよ<俺)。中国に行く機会があれば是非オススメしたいアイテムである。




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