
マルロ |
テレビのまえ…じゃなかった、パソコンのまえのみなさん、こんにちは!マルロでーす! |

ルチーナ |
ルチーナでーす! |

中尉 |
や、こんばんは。中尉のおじさんだよ。 |

マルロ |
ちゅういさん、「バイファムかがくこうざ」って、すごいタイトルだね〜! |

中尉 |
はっはっは、そうだろう。このコーナーはね、バイファムの劇中で不思議に思ったことを科学的に解明していくコーナーなんだ。勉強になるぞ。 |

ルチーナ |
うんうん、すごい!どんなことをおべんきょするの?フライバイとか? |

マルロ |
ボクはやっぱしメカのことがしりたいなー! ちゅういさん、いったいなにをおしえてくれるの? |

中尉 |
残念だけど、このサイトがそんなクソマジメな講義をするわけがないだろう?さっきも言ったように、このコーナーでは、バイファムを見てて不思議に思うこと、つまり「これって変じゃない?」とか「ウソつけ!」「こんなシーン有り得ねー」「演出家出て来んかい!」というエピソードを、科学的な分析で解明していくんだよ。 |

ルチーナ |
えーっ、てことは… |

マルロ |
ようするにアラさがしなんだー。 |

中尉 |
あっはっは、クソガキは余計なことは言わずに第三格納庫あたりにすっ込んでろって感じだね。早速だけど今日は、第36話のククト星での立ちションのシーンを題材にするよ。マルロくん、キミはあの時現場にいて立ちションしてたわけだけど、何か不思議なことに気づかなかったかい? |

マルロ |
えっ、たとえば、みんながあれだけチャックをおろしてモロだししてるのに、がめんに○○○がうつらなかったこととか? |

中尉 |
まあ、それは放送コードの問題だからしょうがないし、そもそもガキの
ティムポ なんて誰も見たくねーって感じだよね。マルロくん、あの立ちションの場面で、ひとりだけやたら目立っていた仲間はいなかったかい? |

マルロ |
あっ、わかった! ジミーのことだ! |

中尉 |
さすがマルロくん、白目がないだけあって、なかなかいいところに気が付いたね。小便を尋常ならざる勢いでブッ飛ばし、そしてARVにまでその小便を引っ掛けた少年、ジミー・エリル。今回は第36話のこのシーンをもとに、彼の身体構造を科学的に分析してみるよ。 |

ルチーナ |
ジミーのしんたいこうぞうをかがくてきに? どうしてそんなことするの? |

中尉 |
どうしてかって? だってルチーナくん、キミの身体構造を分析しようとしたら、おじさんがロリだとか鬼畜だとか言われちゃうじゃないか。 |

マルロ |
ちゅういさん、なにをいってるのかさっぱりわかんないんよぉ。 |

中尉 |
よーし、じゃ、早速「バイファム科学講座」第1回の始まりだ! |
|
|

中尉 |
まずは最初に、第36話の問題のシーンをセリフと場面説明で振り返ってみよう。
こんな感じだ。 |
第36話「収容所に向かえ!」Bパートより |
スコット |
(無線に向かって)ロディバーツ、小休止だ |
ロディ&バーツ |
オッケー |
スコット |
マキー! |
|
マキとシャロンが乗るバギー、スコットのトレーラーの隣に停まる。 |
シャロン |
ションベンタイム了解! |
|
橋の上に一列に並び、立小便を始める子供たち。フレッド、ガイ、マルロ、ケンツ、ケイ、ユウの順。 |
|
小便がキラキラ光りながら、川へと落ちていく。 |
|
左右の子供たちを見るケンツ。 |
ケンツ |
へへへ… |
|
小便を遠くへ飛ばすケンツ。 |
|
負けじと、遠くへ飛ばそうとする子供たち。歯を食いしばっている。 |
全員 |
あーっ?! |
|
自分たちよりも遠くに飛ばしているジミーに気付く子供たち。得意げなジミー。 |
ジミー |
えへへ… |
|
その様子を見ているバギー上のマキ、シャロン。 |
シャロン |
いいよなあ… |
マキ |
えっ、何が? |
シャロン |
男の友情に言葉はいらない |
マキ |
ま、まあね |
シャロン |
オレもほしいな、ひとつ |
マキ |
(帽子で顔を隠して)勝手にしなさい |
|
虹がかかっている水面。 |
|
トレーラーの運転席からその様子をのんびり見つめるスコット。 |
(レーダーの音) |
ピピピ… |
スコット |
んっ?” |
|
レーダーの反応に驚いて振り返るスコット。レーダーに映る機影。 |
スコット |
て、敵ッ?! すぐ近くだ! |
スコット |
(全員に)みんな、戻れ!敵だぞっ! |
|
ええっ?! |
|
川の向こうからみるみる迫ってくる敵影。 |
フレッド |
わーっ、きたっ!みんな早くッ! |
|
あわてて小便を終え、トレーラーに戻ろうと駆け出す子供たち。 |
ケンツ |
あたたた挟んじゃったよ |
|
戻ってきた子供たちを乗せ、発車しようとするトレーラー |
スコット |
(無線に向かって)ロディバーツ、敵だ!すぐそこまで来ているッ! |
ロディ |
何だって! |
|
トゥランファムに乗り込もうとするケンツ。後ろを振り返る。 |
ケンツ |
ジミー、何やってんだ!早くしろ! |
|
ひとり橋の上に残っているジミー。まだ小便を続けている。 |
ジミー |
と、とまんない…わーっ! |
|
橋の向こうから姿を現すARVジャーゴ。ジミーの小便がジャーゴの装甲にかかる。小便をしながらそのまま何歩か後退するジミー。 |
ジミー |
タ、タンマ、タンマ、タンマだってばっ! |
|
橋を破壊するジャーゴ。振り下ろされた手を間一髪逃れるジミー。 |
|
始まる戦闘。ジャーゴの前に立ちふさがるバイファム、ネオファム。 |
|
---以下略--- |
|
|

中尉 |
どうだったかい? ジミーの行動をじっくり見てみて。 |

マルロ |
うん、なんだかずーっとオシッコしてるねー。 |

中尉 |
そうなんだ。ジミーの放尿は、少なくともギャラリーが彼の放尿に気が付いてから、ARVジャーゴが橋を叩き潰す直前までずっと続いているんだ。上のテーブルだと黄色のセルの部分に相当するんだけど、なんと48秒も放尿が続いているんだ。飲み屋を何軒もハシゴして帰宅した直後のオッサンじゃあるまいし、この放尿時間はちょっと異常だよね。 |

ルチーナ |
すごーい。 それまでよくがまんできたね〜。びっくりしちゃう。 |

中尉 |
そうだね、本当にびっくりだね。そこで今回は、ジミーが実際にどれだけの尿を放出したのか測定してみることにするよ。 |
|
 |

中尉 |
ではさっそく実験だ。用意するのは、ホース、バケツ、距離測定用のメジャーだ。 |
|

中尉 |
実験方法はこうだ。まずホースを蛇口につないで水を出す。劇中のシーンから、ジミーの放尿は水平距離にして約5メートル飛んで垂直落下に至っていると考えられるから、ホースの先端をつまんだり水量を調整したりして、同じような放出量を再現するんだ。もっとも、今回の実験を担当するサラリーマンの家庭には残念ながら5メートルも水を飛ばせる風呂場がないので、1メートルで実験したものに5をかけて算出することにするよ。 |

マルロ |
あーびっくりした、サラリーマンのおしっこをはかるのかとおもっちゃったー。 |

中尉 |
できるかっつーの。 |

ルチーナ |
ねえ、これってかがくてきなの? ぜったいちがうとおもうなー、ちゅういさん。 |

中尉 |
はっはっは、時と場所をわきまえないツッコミをする輩は豆腐の角に頭をぶつけてGo
to Heavenlylandって感じだね。ま、こうやって放出した水を48秒間バケツにため、その量を測るんだ。これがジミーの尿の量というわけさ。 |

マルロ |
へぶんりぃらんど〜? |

ルチーナ |
へんぶりぃらんど〜? |

中尉 |
クソにくたらしいガキは無視して、さて、さっそく実験の結果をみていくよ。まずバケツに溜まった水の量だけど、なんと2.3リットルもあったんだ。実際にはこの5倍の勢いで放出していたわけだから、単純に掛け算して |
尿の量=11.5リットル |
ということになるね。尿の質量比が水とほぼ同じと仮定した場合、1リットルは1kgだから、総重量11.5kgもの尿を放出したことになるね。ちなみにジ・アニメ別冊によるとマルロくんの体重は12kgらしいから、マルロくん約一人分がジミーの尿道からわずか48秒の間に放出されたことになるね。 |

マルロ |
ぼ、ぼくひとりぶん?そんなにたくさん? |

中尉 |
ちなみに、文部科学省調べによる平成14年全国年齢別男女別平均体重によると、7歳男児の平均体重は24.3kgだから、これをジミーにあてはめると、 |
ジミーの体の47.3%は、尿 |
ということになるんだ。 |

ルチーナ |
キョエー! |
|
 |

マルロ |
で、でもちゅういさん、それだけたくさんオシッコしても、ジミーのたいけいはぜんぜんかわってなかったよ。どうして? |

中尉 |
いいところに気が付いたね。これには2つの学説があるんだよ。まずひとつは、アニメだからリアルな表現を避けたという説だ。登場人物の体積がいきなり47.3%も減ってしまったら、シーンの前後で別人のようになってしまうからね。ちなみにリアルに描くと以下のイラストのようになると考えられているんだよ。 |
|
放尿前 |
|
放尿後 |
 |
|

ルチーナ |
キ、キョエー! |

中尉 |
もうひとつの説は、ジミーの体がタンクのような構造になっていて、内部に尿を蓄積していただけという説だ。断面図を見てみようね。 |
|

ルチーナ |
キ、キ、キョエー! |

マルロ |
でもちゅういさん、これじゃのうみそはどこにあるの? |

中尉 |
それが問題なんだ。皮膚の厚みなどを考慮すると、どう見ても脳の格納場所がないよね。でも、ちょっと発想を変えてごらん? ジミーがもし人間じゃなかったら、脳は別に必要ないだろう? |

マルロ |
ど、どういうこと? |

中尉 |
つまりさ、 我々が普段ジミー・エリルだと思っている物体はそもそも尿タンクで、ジミー本体は別にあったとしたらどうだい? |

マルロ |
ちゅういさん、いみがわかんないよ〜 |

中尉 |
結論を言うとだね、いつもジミー・エリルが背中につけている麦わら帽、実はあれこそが本物のジミー・エリルなんだ。 |

マルロ |
…。 |

中尉 |
我々がジミー・エリルだと思っている物体は、実は移動用キャリアー兼尿タンク、通称「ジミーはこび」なんだよ。ジミー本体は、ジミーはこびに寄生する形で生存しているんだ。 |
|

マルロ |
ねえちゅういさん、そのかんがえかたはひかがくてきなきがするんだけど… |

中尉 |
どうしてだい? 風呂に入る時も宇宙空間に出る時も、麦わら帽はくっついていただろう? あれが何よりの証拠さ。どちらも単独では生存できないから補完しあっているんだね。ジミーはジミーはこびが摂取した栄養分を背後から吸収して生きているんだ。尻の青いあざはジミーからの指令を無線で受信するためのセンサーなんだ。どうだい?科学的だろう? |

マルロ |
…。 |

ルチーナ |
…。 |

中尉 |
おっと、そろそろ時間だ。おじさんはこのあと特攻しに行かなくちゃならないから、一足先に帰るよ!今日は下校中の女子高生に特攻だ!じゃ、またね〜! |

ルチーナ |
ちゅういさん、ありがとう〜! |

マルロ |
さようなら〜! もうにどとこないでね〜! |