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今回のテーマ

「こーすりゃよかった!バイファム13」



委員会公式見解

とにもかくにも、路線をはっきりさせましょう。


このコーナーがスタートした時からこのテーマはまさに必然であった。このサイト「VIFAM GENERATIONS」ではバイファム13が失敗作だと断言したことはないのだけれど、はっきり言ってしまえば口に出すか出さないかの違いだけである。バイファム13は失敗作だと思いますか?という質問をされると答えに詰まる人が多いけれども、逆に「バイファム13は成功した作品ですか?」と言われると迷わず首を振る人が多いと思う。おそらくそれがこの作品に対する最大公約数的な評価であって、このサイトの作者も概ねそういう評価である。ちなみに「13」放映終了の翌日に書かれた文章がここにあるのだけれども、これはスタッフの方々の努力を最大限好意的に鑑みて書いた文章であってイコール作品に対する評価というわけではない。

「今回はなんだかシビアですねえ」

というわけで、今回のテーマは公聴委員会にしては珍しく「前提条件のある」お題である。「13は納得のいかない出来だった」というのを前提として、では一体どうすればよかったのか?というのが今回の論点。では投稿順に紹介。

(本文中敬称略)


 13人の登場キャラ全員に各一話ずつ、主人公のショートストーリーを与える。EDは各話の主人公役の声優さんに歌ってもらって、後日発売のLD/DVD/VCも1話1パッケージでマニア度を高めた販売形態を取り、初回予約特典のトレカと全巻初版購入特典の全巻収納可能な特製BOX。#すみません。全部アレのぱくりです。(St.Pegasus・男性)

 言ってはいけないことかもしれない。けれど言わずにはいられない。監督が川瀬でなければ・・・。(外道竜神・男性)

 開き直って、すべての話を1〜3話くらいで完結するエピソード(要するにボギー不調編のようにする)にすれば良かったのではないか。内容はインターネットないしは雑誌でファンからアイディアを公募するという形をとれば話題作りにもなったのでは? こうすると1話目がベルウィックのエピソードで、2話目がいきなりジェイナス号艦内というとびとびの展開になりかねないと言う危険性もありますが。 これは、関東に住んでいたために、バイファム13を、テレビ中継ではなくOVAにような感覚で見ていたために、感じた意見といわれるかもしれません。しかし、13は本当にテレビアニメである必要があったのかも疑問なので・・・。(外道竜神・男性)

 スタッフ全員を製作開始前に180日間のエデュケートさせる。(外道竜神・男性)

 やはりタイトルに13という数字は不吉だったのかも・・・。(外道竜神・男性)

ククトの4人を主役にする!!!いや、あの4人の物語も結構知りたいと思うんですよ。なんで4人だけなんでしょうね?どこではぐれたんでしょうね?ただのサイドストーリーになってしまうかもしれないですけど。13人だけのエピソードと4人だけのエピソードを微妙にからめながら彼らが出会うまでを描く・・・っての、どうでしょう?(らら・女性)

シカゴ・スーパーポリス13をまじで描く。(らら・女性)

敵がガンテツ。(らら・女性)

 できるものなら、深夜枠でやらずにゴールデンタイムで放映してほしかった。それも金曜の夜7時から(笑)もちろん全国ネット、ライバルは「ドラえもん」ここであったが13年目ってね。できればプレステかなんかでゲーム化してほしいと思う。ダンバインでも出るのにバイファムだってやれないことはない。みなさんもそう思いますよね。(RV - ミツテル・男性)

前作をリアルタイムで観たファンの多くにとって、それはまさに「自分の」物語であり、「自分に向けた」物語だったはずです。つまり、舞台は常に子供達の物であり、そこで演じられる物語は当時の私達=子供達に向けたメッセージでした。新作ではその視点は微妙に変化し、舞台は実は大人達が演じる場となり、そこで演じられる物語は今の私達=大人を意識したものでした。この点が、新作の評価をおとしめた最大の要因ではないかと思っています。前作放映当時と現在とではまさに世代の違いがあります。だからこそ、新作でも「今の」子供達のための物語を作るべきだったと思います。今の子供達にも当時の私達と同じ感動と喜びを伝える力を、この物語は宿しているはずです。それによる肌触りの変化は私達には辛いかもしれないけど、それが彼らのために必要ならば、ぜひやってもらいたい。新作の悲劇は、それを私達のためにやろうとした点にあるように感じます。(ほうがん・男性)

無理やり続けモノな話じゃなく、話数は少なくても「消えた12人」のように1本限りの話を何本か作っていった方が、話の破綻とかイメージが崩れなかったんじゃないかな・・。(ケンツ・男性)

 バイファム13、まだきちんと見てないんです。(なら投稿するなよって)あの当時、私は彼らと同年代で、彼らと一緒に旅をしているような毎日だった。(さあ皆さんごいっしょに!)「あの時のーときめきをー確かに思い出せるけどーもう二度と感じることは出来ないー」・・・ってことなんでしょうか。できることなら、きちんと成長した彼らが見たかった、というのは、儚い夢なんでしょうか。いじょっ。(見てないくせに、ほんとすみません)(東山夏文・女性)

旧タウト星編はいらなかったな〜(なべなべ・女性)

神田監督が元気なうちだったらこんなことにはならなかったのでは?言ってもしょうがないことですけど。ハウス劇場(でしたっけ?日曜の7時半からの「小公女セーラ」とかの枠)ばりの子どもに対する愛情が、オリジナルにはあったのに「13」には感じられなかった・・・オリジナルの設定に忠実にやりたいのか、新しいことをやりたいのか意図が不明でした。オリジナルに忠実にやりたかったのならスコットをはじめとしたキャラクターはあんなに壊しちゃいけなかったし、新しくしたいなら一連のガンダムみたいに登場人物から変えればよかったんです!マキに「パペットウェア」とか「あいよ!」とか言われると涙出てきてしまいます・・・ あと、胸!オリジナルではカチュアのシャワーシーンでわざわざ胸を小さくするように手直しが入ってたような記憶があります。子どもの胸は小さくていい!!クレアやマキにあーゆー生々しい胸をされると・・。あれ、Eカップはあるんじゃないでしょーか?要はキャラクターをもっと子どもらしく描いて欲しかったと言うことです。もう一度作り直して!リテイク!!(吉川・女性)

チェンバー夫妻編のお話をまるまる別の話にする。例えば、夫妻の子のアランを主人公にし、彼に地球人とククトニアンのファーストコンタクトを語らせるようにする。アランの性格を「血が憎い」とか言い出さないようにする。からっと明るく、しかし、その背景はハードであるような、そんな物語がよい。「13」のキャラだと、明るい話にしたほうがよいような気がする。(saku・男性)

変なじいさんとかお姉さんsとか出さなきゃよかった。ジェイナスのあのメンバーの中で、「大人」の位置はないか、そうでなければ非常に微妙。あるべき存在でない年増がいても無意味。(一歩・男性)

作らなきゃよかった。(一歩・男性)

各話エピソードを一般公募すればよかった。「あんな話を描くぐらいなら俺に描かせろ!」と叫んだ人は(特にここを見る人なら)多かったのではなかろうか。「俺はこういうエピソードが見たかったのにカイモクなかったじゃないか!」と叫んだ人も多かったのではなかろうか。後知恵ではあるが、今だから言えるのだが、そういう話を事前にゴリゴリと押し込んどいてやればよかった。集まった話の中から整合性調整なりリファインなりをするのも大変だろうが、それぐらいの手間は期待していいですよね、プロになら。それとも、それすら……?(一歩・男性)

主役が誰なのか明確にするべきだったのでは。私にとってバイファムの主役はロディ以外に考えられません。ロディの視点を通してこそ、真にスコット達も魅力的に見えると思いますし、制作側にもバイファムの世界で必要な事、やってはいけない事が見えたのではないでしょうか。(以前子供達を殺す案を思いとどまったように) どうしてもロディでは駄目だというのなら、とにかく主役をひとり明確に絞って、スジのあるドラマを見せて欲しかったと思います。13人全員が主人公などとあいまいな形にするから、『13』は散漫でしまりのない物語になってしまったような気がしてなりません。(神薙雄一郎・男性)

バイファムの"影"は真っ黒でなきゃダメです〜。(神薙雄一郎・男性)

監督の首をすげ替える。「バイファム」に対するこだわりとか、思い入れとかが感じられなかった。(上村@一橋大・男性)

いらない話、設定を大胆にカットする。旧タウト星篇は削除。インターミッション的エピソードも削除。第1クールの話だけにして、かつラピスの設定を削除。全5話くらいにする(だからOVAになる?)。これくらいの割り切りは必要だと思う。2クール、全26話は長すぎ。(上村@一橋大・男性)

スコットをどうにかする。僕の知っているあの堅物で融通のきかないスコットはどこに行ってしまったんだ〜!?(上村@一橋大・男性)

やはり、ポール=チェンバーは出さない方がよかったのではないかと・・・・僕はたまに今でも13を見る事があるのですが、それもチェンバー夫妻が出てくるまでは気軽に見れるのでイイと思うんですが、それ以降がどうも見る気がおこりません。やはりあのまま宇宙を漂流していた方がよかったのでは?(デルヒテ・男性)

全26話に一貫性を持たせる意味でも双子の赤ちゃんには最後まで出演してもらう。その中でホルテ達が絡んできたり旧タウト星に降りたりするのであれば多少なりともまとまりのあるシリーズになったのでは。オリジナルシリーズ後半のように戦闘シーンを描く必要がないのだからその特性を生かしたシリーズ構成を。ファンサービスに徹するならオリジナルシリーズのゲストキャラをちらっと見せるなどもっと方法はあったはずで、どこかで見たようなエピソードを焼きなおしたり、むやみにお色気路線に走る必要なし。あと、キャラデザインはもっとオリジナルシリーズの絵柄を忠実に再現できる人に依頼してほしかった。昔と絵柄が変わっている以上、某氏である必然性はどこにもない。まだ近永氏のほうがオリジナルのデザイン特性を掴んでいると思う。(MAGI・男性)

「いまの子供達の世代のためのシリーズを」そして「作らなきゃよかった」などの少数意見も非常に重くて興味深いところであるが、全体的には「シリーズは無理なので短編中心で」という意見と、「逆に短編をカットしてシリーズに重点を置く」という意見に分かれる。だが実際にはどちらの意見も「バイファム13のスタイルには明らかに無理があった」という評価がベースになっている点が面白い。オリジナルのイメージを崩さないために選んだ方法が短編重視だったかシリーズ重視だったかの違いだけであって、実際にはこれらの意見は表裏一体である。もうひとつ根強いのは「ストーリーを公募する」という案であるが、これも上の「短編中心」の意見の延長で、自分たちのほうがきっとバイファムらしいエピソードを作れるはず。納得できない作品になるくらいだったらなおさらのこと自分たちが…という意見である。これもベースとなる評価は上の意見と同じである。

「新シリーズを作ること自体に無理があった…というのが結論ですね」

ミもフタもない意見だが要約すればそういうことになる。新シリーズには無理があるのは誰もが承知の上だが、その中で極力オリジナルシリーズの雰囲気を壊さないためにはどういうスタイルを取るべきか?ということである。

「公式見解はどうすればよいでしょうか」

うーん。非常に悩ましいところだが、「とにかく一本筋の通ったシリーズにする」というのが今回の結論である。現実的な意見として「短編重視」と「シリーズ重視」の真っ二つに分かれてしまったのは「13」という作品自体がどっちつかずの内容だったことを端的に表していると考えられるし、そういう意味ではこの回答が必然であろう。「ひとまず路線をどちらかにビシッと絞って、エピソードの中身はそれに応じてじっくりと」ということである。本当はもう一歩踏み込んで議論したかったのだが、とりあえず今回の結論は以上。なお、実際にどのような内容が良いかは公聴委員会第9回のお題である「今後新作が作られるとしたら」のほうで議論したいと思う。

「金曜夜7時の放映枠でアランとククト4人組が主人公のシカゴスーパーポリスというのはどうでしょうか?もちろん敵はガンテツで…」

却下である。

(構成:MAGI)


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